家族3人の節約ポイント
家族3人が節約生活を送るポイントは、食費と固定費の見直しです。節約のコツを解説します。
食費の平均は月に約7万円
2017年の家計調査報告によると、2人以上の世帯の食費の平均金額は1カ月に7万2866円です。また、家計の支出全体に占める食費の割合であるエンゲル係数は、同じく2人以上の世帯で25.7%でした。
子育て世帯の場合には、食費は月々4万円~6万円ほどということが多いでしょう。子供の年齢によっても食費は変わってきます。子供が小学生頃までは、比較的安く抑えやすいですが、中高生の食べ盛りになると跳ね上がることが多いのです。
統計局ホームページ/家計調査報告(家計収支編)―平成29年(2017年)平均速報結果の概要―
エンゲル係数を目安に
エンゲル係数は支出に占める食費の割合のことです。食費の目標数値として知っておきましょう。『エンゲル係数(%)=食料費÷消費支出×100』で計算できます。食費の平均金額は調査した年によって変動がありますが、エンゲル係数は20%前後が理想です。
家庭の支出から理想のエンゲル係数になる食費が分かったら、次は理想に近づくように節約をしましょう。下記の節約のポイントを参考に、取り組んでください。
- 1週間の予算と買い物回数を決めて買い物に行く
- 買い物はスーパーの特売日に合わせて行く
- 買い物メモを作って、他のものは買わない
- ネットスーパーや宅配サービスを活用する
- お買い得食材を使って手作りする
家賃など固定費の削減を考える
節約のためには固定費の削減を考えることも大切です。固定費はうまく見直せると、大きな金額が節約できますし、1度見直すだけで長期間の節約になります。
固定費でまず節約を考えたいのは家賃です。3人家族であれば、子供が小さなうちは1LDKでも十分暮らせます。出産を機にマイホームを購入する人も多いですが、住宅ローンの負担は月々約10万円と大きなものです。必要最低限の広さの部屋に住み、住居費をより安く抑えましょう。
次に節約するのはスマホ代です。キャリアですと、1カ月に7000~1万円くらいかかります。節約を考えるなら、格安SIMでスマホを使用するのがおすすめです。同程度のプランが3000円ほどの費用で契約できます。1人あたり約4000円の節約になり、夫婦2人分で1カ月に約8000円節約が可能です。
車の必要性を考える
3人家族の家計を節約したいのなら、車の必要性についても考え直してみましょう。車を使うのは休日だけ・バスや電車が充実していて便利な地域に住んでいる、という場合には、車を手放すと年間30万円以上の節約ができます。
車は購入時だけでなく、持っているだけで維持費がかかります。ガソリン代・オイル代・駐車場代・自動車税・車検費用・保険料などが代表的です。こうした費用の合計は、軽自動車の場合でも年間30万円ほどになります。
車がない生活をシミュレーションしてみましょう。自転車を活用したり、バスで出かけたり、必要があればレンタカーやカーシェアを利用する、といった生活スタイルができると感じたら、車のない暮らしに挑戦するのもひとつの方法です。
家族4人の節約ポイント
家族4人で暮らすときの節約ポイントは何なのでしょうか。4人家族の節約について解説します。
1人増えても食費を抑える自炊術
家族の人数が増えると食費も増えます。しかし、節約をするのなら、人数が1人増えたとしても、3人家族と同等の食費に抑えましょう。
食費節約のためには、調味料・乾物・米などの必ず必要なものは、固定費として食費から取り分けます。そして、給料日など決まったタイミングでまとめ買いするのです。必要なものを先に買ってしまえば、予算が足りないということが起こりません。
生鮮食品は1週間分をまとめ買いします。特売品などお得なものを選び、献立は家にある食材を組み合わせて作ると、安く抑えられます。また、月に数回は牛肉やちょっと高級なチーズで、外食風のメニューにする日も作ります。うまく息抜きすることで、楽しみながら節約に取り組みましょう。
節約上手は外食代や酒代を別にする
うまく節約している人の共通点は、食費に外食代や酒代を入れていないということです。外食をするときや、お酒を買うときは、レジャー費や小遣いから出すようにします。
外食やお酒に頻繁にお金を使っていると、節約からは遠のいてしまいます。そのため、こうした楽しみは、レジャー費に余裕があったときの使い道、というように決めておくといいでしょう。
家族5人の節約ポイント
5人家族で節約をするときに意識すべきなのは、黄金比率です。何にどれだけのお金を使うのが最適か、黄金比率を参考に家計を考えましょう。
5人以上の場合は黄金比率を参考に
5人家族の家計で節約をするときに参考にしたいのが、黄金比率です。黄金比率では、下記の割合でそれぞれの予算を立てるのがベストと考えられています。
費目 | 黄金比率 | 手取り30万円の場合の金額 |
住居費 | 25% | 7万5000円 |
食費 | 14% | 4万2000円 |
教育費・子供費 | 12% | 3万6000円 |
貯蓄 | 10% | 3万円 |
小遣い | 10% | 3万円 |
保険料 | 7% | 2万1000円 |
水道光熱費 | 7% | 2万1000円 |
通信費 | 7% | 2万1000円 |
日用雑貨 | 2% | 6000円 |
そのほか | 6% | 1万8000円 |
月によって収入が上下する場合には、収入の少ない月の金額に合わせて予算を組みましょう。収入が多い月にも同じ予算でやりくりすれば、少しずつでも貯蓄を増やし家計の余裕を作れます。
ズレは費目間でカバー
黄金比率で計算すると、実際の家計とズレが出てきます。大きくズレている場合には、何かしらの方法を考えて黄金比率に近づけなければいけません。家計のテコ入れが必要な状態といえます。
しかし、少しのズレであれば、気にしなくて大丈夫です。黄金比率はあくまでも目安です。家庭によってお金の使い方は違いますので、価値観や家庭ごとの状況によって、最適な支出のバランスを見つけましょう。
家族6人の節約ポイント
6人家族になると、食費や光熱費がどうしても増えてしまいがちです。そんな大家族でも、食費を抑え節約するためのポイントを解説します。
主婦ブログを参考に大家族でも食費を抑える
6人家族であっても、工夫次第で食費を抑えることは可能です。主婦ブログを探すと、実際に6人家族の食費を安く抑えている人の記事がみつかります。ブログを参考に、食費を節約しましょう。
ここでは、節約上手な人がやっている、スーパーへ行くときの節約技を3つ紹介します。
- 行きつけのスーパーを決めて1週間分まとめ買いする:行く回数を絞って無駄づかいを予防し、スーパーを決めることでポイントを活用します
- 朝か夕方に買い物に行く:朝の特売や夕方の割引を狙ってお得に買い物をします
- 腹ごしらえしてから買い物に行く:空腹は無駄づかいにつながるので、お腹いっぱいの状態で買い物をします
また、安くて色々なメニューに活用できる、お助け食材を必ず買うのも節約のポイントです。野菜であれば、たまねぎ・じゃがいも・にんじんは必須食材といえます。その他には、ちくわ・かにかま・冷凍ポテト・ミックスベジタブル・チーズ・ツナ缶を常備しておくと便利です。
光熱費も人数分増えることがないように
6人家族になると光熱費も増えがちです。しかし、人数分増えてしまうと家計は苦しくなってしまいます。そこで、節電や節水・節ガスを効果的にすることで、光熱費も節約しましょう。
電気代の節約では、まず契約プランやアンペアを見直しましょう。契約自体を見直すことで、電気の基本料金を節約できます。ガスやスマホとのセット割引がある契約プランもありますので、うまく見直せると、同じ使い方をしていても負担が少なくてすむのです。
また、古い家電は思い切って買いかえると、結果的に安くすむ可能性があります。10年以上使っている家電ばかりという場合には、買いかえを検討するのもいいでしょう。
家族旅行も節約しながら楽しもう
節約は大切ですが、家族旅行も楽しみたいものです。そこで、節約しながら楽しめる家族旅行について解説します。
弁当や水筒は持参
旅行だからと外食をたくさんしていると、旅行の費用はどんどん膨らんでしまいます。そこで、旅行に行くときも、弁当や水筒を持って出かけましょう。下記のような持ち物とスケジュールで出かければ、食事代を抑えながら旅行を楽しめます。
- 7:00:多めのおにぎりと水筒を持って出発
- 8:00:新幹線に乗る、持ってきたおにぎりで朝食
- 10:00:現地に到着、観光する
- 12:00:場所を調べておいた公園で、持ってきたおにぎりと現地で買ったお惣菜の昼食
- 17:00:宿泊先へチェックイン
公園での昼食は、小さな子供がいても周りを気にせずのんびりできます。天気がいい日の旅行なら、ピクニック気分で楽しい時間が過ごせるアイデアです。
お出かけの移動手段を考える
旅行をするときには移動手段が必要不可欠です。節約を考えるなら、できるだけ早めに申し込みましょう。新幹線も飛行機も、早期割引があるからです。日程を決めたら、割引の期間内に申し込んでください。
インターネットでセットプランに申し込むのも、移動にかかる費用を節約する方法です。新幹線とホテルを一緒に申し込めるプランだと、別々に申し込むよりも安くすみます。インターネットは料金の比較をするのにも便利です。一番お得に旅行できるプランや、航空券を探して購入しましょう。
移動手段に車を考えている場合には、ガソリン代をできるだけ節約しましょう。カードを持っているガソリンスタンドの場所を事前にチェックしておき、そこで給油すると無駄がありません。
宿泊費を抑える工夫
旅行をするときには宿泊費の節約も欠かせません。そのためには、お盆やお正月といった混みあう時期を避けて旅行します。1週間ずらすだけで料金が大きく変わりますので、子連れの旅行では特にお得になります。
また、宿泊場所をホテルや旅館にするのではなく、コテージにするのもいい方法です。コテージは人数ではなく1棟で料金が設定されています。しかも1泊1万円くらいで宿泊できる場所が多くあるのです。食事の準備をしなくてはいけませんが、その分安く旅行が楽しめます。
まとめ
何人家族であっても節約はできます。ただし、人数によってどうしても削れない費用もでてくるものです。エンゲル係数や黄金比率を参考に、それぞれの家族に合った方法で、食費や家賃・スマホ代などを節約し、理想的な家計に近づけましょう。
ただ節約を頑張るだけでなく、旅行など楽しみを持つことも大切です。とはいえ旅行だからと贅沢をすると日ごろの節約が無意味になってしまいます。旅行の時にも節約ポイントを押さえ、安く楽しめるようにしましょう。