クレジットカードの審査内容とは
クレジットカードを作る際には、カード会社の審査を受けなければなりません。クレジットカードの審査内容は、以下のようになっています。
信用情報機関に照会
カード会社はクレジットカードの申込があると、まず信用情報機関で申込者の情報を照会し、信用情報に問題がないか審査します。信用情報機関には、以下のような信用情報が記録されています。
- 氏名・年齢・生年月日
- 郵便番号・住所
- 電話番号
- クレジットやローンの申込情報
- クレジットやローンの契約内容
- クレジットやローンの支払い状況
支払いの遅延や借入の状況をチェック
入会の審査では、とくに他社のクレジットカードやローンの支払い状況、借入状況がチェックされます。
他社で支払いの遅延回数が多かったり、高額な借入をしていたりすると、返済能力に疑問があるとして、審査に落ちる可能性が高くなります。
また、信用情報機関には、クレジットカードやローンに申込をしたという情報も残ります。短期間に複数のクレジットカードに申し込むと、金銭的に困窮しているのではないかと疑われ、やはり審査に通りにくくなるので注意しましょう。
会社への在籍確認
信用情報に問題がなければ、カード会社の担当者が申込者の勤務先に電話をし、在籍しているかを確かめます。
申込の際に申告した会社で働いているという確認さえ取れればよいので、必ずしも申込者本人が在籍確認の電話に出なくてはならないというわけではありません。
ただし、従業員数が多い会社や、複数のシフトがある場合などは、カード会社からの電話に対応した人は、申込者のことを知らない可能性もあります。
「そんな人は知りません」などといわれてしまうと、在籍確認が取れず入会審査に落ちる可能性があるため、自分の勤務時間中に電話してもらうのが確実です。
クレジットカードは無職でも作れるのか
クレジットカードは無職でも作れるのでしょうか。
扶養者なら通る可能性あり
無職といっても、学生や専業主婦などの扶養者の場合は、入会の審査に通る可能性があります。
クレジットカードの申込者が扶養者だった場合は、本人の収入ではなく世帯収入で審査がおこなわれるため、安定した世帯収入があれば審査に通りやすくなります。申込書に世帯収入の記入欄があるので、必ず世帯収入を記入しましょう。
クレジットヒストリーに問題がないことが重要
クレジットカードの審査に通るためには、クレジットカードの利用履歴(クレジットヒストリー)に問題がないことが重要です。
扶養者の場合でも、クレジットカードの入会の審査の際には、必ず本人の信用情報の照会がおこなわれます。
このとき、信用情報に問題があることが発覚すれば、いくら世帯年収が安定していても、クレジットカードの審査に落ちる可能性が高くなるので注意が必要です。
預貯金は審査の対象にならない
基本的に、クレジットカードの入会の審査では、預貯金額は審査対象になりません。預貯金額は信用情報機関に記録されないため、カード会社が申込者の預貯金額を調べられないからです。
また、多くのカード会社では、クレジットカードの申込条件を、『安定した収入があること』としています。多少の預貯金があっても、定期的な収入がなければ、いつかは底をついてしまうためです。
預貯金が底をつけば、クレジットカードの利用代金が払えなくなるため、いくら預貯金が多くても、審査に通りやすくなることはありません。
嘘の申告は絶対に通らない
クレジットカードの審査に通りたいからといって、嘘の情報を申告しても、審査に通ることはまずありません。
たとえば、転職活動中の人が退職前の会社を勤務先として申告したとしても、その会社に在籍確認の電話が入るため、すでに退職していることがすぐにわかります。
また、他社での借入金額を少なく申告しても、信用情報機関の情報を照会すれば、正しい金額が記録されています。
カード会社は嘘の申告をされるリスクを考慮して、申告された情報の真偽を確かめるための対策を取っているのです。
嘘の情報で申込をおこなったことが発覚すると、審査に落ちるだけでなく、今後一切そのカード会社のクレジットカードを作れなくなる可能性もあります。嘘の情報を申告するのは絶対にやめましょう。
クレジットカードがほしい。無職の場合の作り方や審査を通すコツは?
無職の場合は申込書の記入の仕方に注意
無職の人がクレジットカードに申し込む場合は、申込書の記入の仕方に注意が必要です。
職業欄は自営業か派遣社員
クレジットカードの申込書の職業欄に『無職』と記入すると、審査に通りにくくなってしまうため、職業欄に『自営業』か、『派遣社員』と記入できるようにするとよいでしょう。
たとえば、少額でも給与所得以外の収入がある、または無給でも家業を手伝っていれば、自営業と記入できます。
また、派遣会社に登録しておけば、現在どこかの企業に派遣されていなくても、派遣社員と記入することが可能です。
ただし、一切収入もなく派遣会社に登録するのも難しい場合は、正直に無職と記入するしかありません。
学生や専業主婦、年金生活者の場合は、別途選択肢が設けられている場合がほとんどなので、そちらを記入しましょう。
年収は見込金額で
申込書の年収の欄に0円と記載すると、返済能力がないとみなされて、クレジットカードの審査に通るのが難しくなります。
職業欄を自営業や派遣社員とした場合は、その仕事によって得られる『見込金額』を記入するようにしましょう。
たとえば、ネットオークションや株取引などで収入を得ている場合は、『1年間でこれぐらいの収入になりそうだ』という金額を記入します。派遣社員の場合は、時給からおおよその年収を算出してもよいでしょう。
ただし、年収を見込金額で記入する場合は、収入証明書の提出が不要のクレジットカードに申し込むことが重要です。
キャッシング枠はなし
無職の状態でクレジットカードに申し込む場合は、キャッシング枠をつけずに申し込みましょう。キャッシング枠をつけると、審査が厳しくなるためです。
無職の人の限度額はどれくらいか
無職の人がクレジットカードを作った場合、利用限度額はいくらぐらいになるのでしょうか。
一般的な限度額より低い
カード会社が事業をおこなううえで順守しなければならない、『割賦販売法』という法律では、クレジットカードの発行に関して、以下のように定められています。
限度額が30万円以下のクレジットカードを発行する場合は、過剰な債務や延滞等を確認する簡易な審査で発行可能とします。
また、割賦販売法では、クレジットカード発行時には、申込者の支払可能見込額を算出することも定められています。
無職の人の場合、世帯収入から支払可能見込額が算出されますが、本人に返済能力がなく、世帯収入で家計のすべての支出をまかなう必要があることから、支払可能見込額が低く見積もられます。
その結果、簡易審査でクレジットカードが発行できる、30万円以下の利用限度額に設定されることが多くなっています。
クレジットカードの無職での限度額はどうなる?査定のポイントを検証
更新時に無職になっていたらどうなるか
クレジットカードには有効期限が設定されており、定期的に更新がおこなわれます。有効期限の更新のときに仕事を退職して、無職になっていた場合はどうなるのでしょうか。
退職してもカードは使える
仕事を退職しても、すぐにクレジットカードの利用が停止されることはほぼありません。クレジットカードの利用者が、結婚して専業主婦になったり、転職のために一時的に無職になったりするのはよくあることです。
利用者が無職になるたびにクレジットカードの利用を停止していては、クレジットカードの利用者が減ってしまい、カード会社にとってもデメリットが大きくなってしまいます。
そのため、クレジットカードの更新時に無職になっていたとしても、クレジットカードの利用履歴や支払い状況に問題がなければ、通常通り更新がおこなわれます。
ただし、無職になると収入額が大幅に下がるため、利用限度額が減額される可能性があるので注意が必要です。
カード会社への報告は必要か
カード会社に申告している情報に変更があった場合、情報変更の手続きをするよう利用規約に定められています。そのため、仕事を退職した場合も、カード会社に報告しなければなりません。
ただし、数カ月以内に再就職する予定がある場合は、退職の報告はせず次の会社に就職してから勤務先の情報を変更してもよいでしょう。
カード会社にとって重要なのは利用履歴
カード会社にとって重要なのは、無職になったことではなく、クレジットカードの利用履歴です。無職になったとしても、延滞せずに支払いを続けている限り、カード会社側には何の損害も発生しません。
そのため、きちんと支払いさえしていれば、クレジットカードを止められることもなく、更新もおこなわれます。
しかし、延滞を繰り返すようになったり、他社での借入の金額が大きくなったりした場合は、クレジットカードの利用が停止されたり、強制解約されることがあります。
審査が通りやすいカードはあるのか
無職でも審査に通りやすいクレジットカードはあるのでしょうか。
消費者金融系や流通系は通りやすい
消費者金融系のクレジットカードや、スーパーや通販会社などが発行する流通系のクレジットカードは、無職の人でも審査に通りやすい傾向にあります。
消費者金融やスーパー、通販会社などは、自社のサービスや施設の利用客が、学生や主婦である場合も少なくありません。
そのため、クレジットカードの対象者に学生や主婦も含まれており、審査も比較的緩くなっているのです。
パートやアルバイトの人はもちろん、収入がない専業主婦や学生でも発行可能なクレジットカードもあるので、無職の人でクレジットカードが必要な場合は、消費者金融系や流通系のクレジットカードを選ぶとよいでしょう。
無職の人にもおすすめのカード
以下のクレジットカードは、無職の人にもおすすめのクレジットカードです。
ACマスターカード
「ACマスターカード」 | |
![]() |
|
項目 | 詳細 |
年会費 | 無料 |
発行可能ブランド | MasterCard |
ポイントの還元率 | 0.25%(キャッシュバック) |
即日発行可能・年会費無料・最短30分で審査! |
「ACマスターカード」は、アコムが発行する消費者金融系クレジットカードです。審査の早さが特徴で、一部のむじんくん(自動契約機)では、最短30分で審査が完了し、その場でクレジットカードが発行されます。
主婦や学生、派遣社員でもアコムが定める条件を満たせば、クレジットカードの発行が可能です。
Yahoo! JAPANカード
「Yahoo! JAPANカード」 | |
![]() |
|
項目 | 詳細 |
年会費 | 無料 |
発行可能ブランド | VISA・MasterCard・JCB |
ポイントの還元率 | 1.0%~3.0% |
Yahoo! JAPANカードの詳細へ |
「Yahoo! JAPANカード」は名前のとおり、Yahoo! JAPANが発行するクレジットカードです。Tカードとしての機能も有しており、利用額に応じてTポイントが貯まります。
申し込むには、安定した収入があることが条件となりますが、安定した世帯収入があれば、本人に収入がなくても発行可能です。
イオンカード
「イオンカード」 | |
![]() |
|
項目 | 詳細 |
年会費 | 無料 |
発行可能ブランド | VISA・JCB・MasterCard |
ポイントの還元率 | 0.50%~1.50% |
イオンカードの詳細へ |
「イオンカード」は、『18歳以上(高校生不可)で電話連絡可能な人』で、イオングループが定める条件を満たせば発行可能です。
イオンは主婦や学生の利用客が多いため、クレジットカードの申込条件が、収入がない専業主婦や学生でも比較的緩く、利用しやすいものになっています。
クレジットカードが作れなかった場合
入会審査に通らず、クレジットカードが作れなかった場合は、どうすればよいのでしょうか。
審査が必要ないカードを作る
クレジットカードには、入会審査が不要なものもあります。どうしても入会の審査に通らないときには、審査不要のクレジットカードを作ることも検討してみましょう。審査不要で発行できるクレジットカードを紹介します。
本会員と同じサービスの家族カード
家族カードとは、本会員のクレジットカードの追加カードとして、審査不要で発行できるクレジットカードのことです。
家族カードは年会費が無料、または本会員の半額程度の年会費で発行できるうえに、本会員のクレジットカードに付帯しているサービスを利用できます。
ただし、利用限度額と明細書が、本会員のものと共有されるので注意が必要です。たとえば、利用限度額が200万円のクレジットカードで家族カードを発行すると、本会員と家族カード会員合わせて200万円までの利用となります。
そして、家族カードの利用明細は、本会員の明細書にまとめて記載されるため、いつどこで何を買ったのか、すべて本会員に知られることになります。
おすすめの家族カードは「三井住友VISAカード」!
「三井住友VISAカード」 | |
![]() |
|
項目 | 詳細 |
年会費 | 無料 |
発行可能ブランド | VISA・MasterCard |
ポイントの還元率 | 0.50%~1.00% |
三井住友VISAカードの詳細へ |
即時引き落としのデビットカード
デビットカードは、即時引き落としのカードです。通常、クレジットカードは月1回利用代金がまとめて引き落とされますが、デビットカードは決済した時点で、利用代金が引き落とされます。
つまり、利用限度額は自分の口座の残高となります。口座の残高を超える利用はできず、確実に利用代金の引き落としができるので、審査なしで誰にでも発行されるのです。
デビットカードには、通常のクレジットカードと同じように、VISAやJCBなどの国際ブランドがついており、その国際ブランドに対応している店舗であれば、どこでも使用できます。
審査なしで誰にでも発行可能!「三菱東京UFJ-VISAデビットカード」
「三菱東京UFJ-VISAデビットカード」 | |
![]() |
|
項目 | 詳細 |
年会費 | 1,080円(初年度無料) ※条件付無料 |
発行可能ブランド | VISA |
ポイントの還元率 | 0.20% |
三菱東京UFJ-VISAデビットカードの詳細へ |
チャージ式のプリペイドカード
クレジットカードが作れないときは、チャージ式のプリペイドカードにするのもよいでしょう。利用限度額は自分でチャージした金額分だけとなるため、審査なしで誰でも発行可能です。
銀行口座の登録も不要で、名義をニックネームで登録してもよいカードもあります。カードによっては、コンビニで購入できるものもあり手軽に入手できます。
JCBプリペイドカードのお取り扱い開始について|JCBカード
派遣会社やクラウドソーシングに登録
無職であることが原因でクレジットカードが作れず、すぐに働くのも難しい状況の場合は、派遣会社やクラウドソーシングに登録するのもおすすめです。
派遣会社に登録しておけば、現在どこかの企業に派遣されていなくても派遣社員と名乗れます。
また、クラウドソーシングに登録し、多少なりとも収入を得ていれば、自営業を名乗ることができます。年収も見込金額を記入できるため、審査に通る可能性が高くなります。
ただし、派遣先の企業名や、収入証明書の提出を求められる場合もあるので注意が必要です。
まとめ
専業主婦や学生、転職活動中などで無職になった場合でも、クレジットカードを作れる可能性はあります。
ただし、申込書の記入の仕方を工夫したり、審査に通りやすいクレジットカードを選んだりする必要があります。
もしも、クレジットカードが作れなかった場合は、家族カードやデビットカードなど、審査不要のクレジットカードもあるので、そちらを作ることも検討してみましょう。