申し込みは何歳まで?
クレジットカードの申込には年齢制限があります。まずは、クレジットカードの発行が可能な年齢の上限と、カード会社の審査についてみていきます。
上限は65歳から70歳が多い
新規のクレジットカードの申込については、年齢の上限が65歳から70歳に設定されていることが多いです。年齢の上限を明確にしていないカード会社も多いですが、70歳を過ぎてから新しくクレジットカードを作るのは、難しいといわれています。
この上限年齢は、一般的な定年退職の時期が65歳前後であることや、定年退職後は年金生活に移行するなど、働いていたときよりも収入が減る人が多いことなどが関係しています。
クレジットカードを利用するためには、基本的に安定した収入があることが前提となるため、収入が不安定になりやすい定年退職の時期に合わせて、年齢の上限が設定されているといえます。
カード会社が総合的に審査
高齢であるという理由だけで、クレジットカードが作れないわけではありません。カード会社は年齢だけではなく、収入などの個人情報から総合的に審査を行います。
収入については、200万円以上の年収があることが、審査に通過するための目安といわれています。年金だけでは難しい金額ですが、65歳以降でも働いて収入を得ている人などであれば、クレジットカードを作れる可能性があります。
また、高齢であることが審査で不利になる理由には、定年退職による収入の不安定化以外にも、病気などによる死亡リスクが若い人に比べて高いことが挙げられます。
更新に年齢制限はある?
クレジットカードの更新には、新規申込の場合と違い年齢制限はありません。ここでは、クレジットカードの更新と年齢の関係についてみていきます。
定年退職を理由とすることはない
定年退職によって、今まで使っていたクレジットカードが使えなくなるということはありません。過去の借入や返済の履歴に延滞などの問題がなければ、クレジットカードの更新も行われます。
また、定年を迎えたことを理由に、クレジットカードのランクが格下げされることもありません。
カード会社にもよりますが、基本的に年金は収入とみなされるため、定年退職して年金生活に移行しても、クレジットカードの更新に与える影響は少ないといえます。
利用枠が減る場合がある
定年退職をしたことで、利用枠が引き下げられることはあります。クレジットカードの利用状況も関係していますが、定年になって収入が減った場合は、利用枠が減額される可能性があります。
クレジットカードを持つ方法
高齢でもクレジットカードを持つことはできます。ここでは、高齢者向けのクレジットカードについてみていきます。
審査に通りやすいカードをねらう
高齢であることは、一般的な審査では不利な要素となります。しかし、流通系のような審査に通りやすいクレジットカードであれば、カードを持てる可能性があります。
流通系クレジットカードは、百貨店やスーパーなどが発行しているカードで、主婦や学生などでも審査に通りやすい傾向にあります。
また、高齢者向けの特典がある流通系クレジットカードを選ぶと、お得に買い物をすることができます。
たとえば、イオンカードは55歳以上の会員向けに、『G.G感謝デー』を毎月15日に設けています。この日に全国のイオンなどの対象店舗でイオンカードを利用をすると、買い物代金が5%オフになります。
高齢者のみが申込できるカードも
クレジットカードのなかには、高齢者向けに特化しているものもあります。そのひとつが、『大人の休日倶楽部ジパングカード』というクレジットカードで、男性は満65歳以上、女性は満60歳以上でないと申し込みができません。
切符の割引などの特典があり、旅行好きな人におすすめのカードです。割引の適用条件を満たせば、JR線の運賃が20%~30%オフになります。
年会費は、個人会員が4,285円(税込)で夫婦会員が7,320円(税込)です。夫婦会員は2人分の金額で申込をするには、夫婦のどちらかが満65歳以上である必要があります。
家族カードを利用する
クレジットカードの本会員であるかどうかにこだわりがなければ、家族カードを利用する方法もあります。家族カードは、クレジットカードの本会員の家族に、追加で発行できるカードです。
家族カードは本会員の信用情報をもとに発行されるため、家族カードの利用者が高齢であったり、収入が不安定であったりしても問題なくカードを利用できます。
ただし、本会員の利用限度額の範囲内でクレジットカードを利用することになるため、その点は注意が必要です。
また、利用明細は本会員のもとへ送られるため、家族カードの利用者が詐欺などにあっても本会員の家族が気付くことができるといった、セキュリティ面でのメリットが考えられます。
クレジットカードの年齢制限は?年齢に合わせたおすすめカードの紹介
まとめ
高齢でもクレジットカードを持つことは可能ですが、申込ができるクレジットカードの選択肢は減ります。高齢になってからクレジットカードの申込をする場合は、審査に通りやすい流通系や高齢者向けのカードをねらうとよいでしょう。
また、クレジットカードは新規で申込をするよりも、更新審査のほうがハードルが低いです。そのため定年後、本会員としてクレジットカードを所持したい場合は、定年退職する前にカードを作っておいたほうがよいといえます。