クレジットカードの暗証番号とは
クレジットカードの暗証番号とは、クレジットカード決済の際に、本人確認のために必要になるものです。
店舗でクレジットカード決済をするときに、決済用の端末に暗証番号の入力を求められることがあります。また、ATMでクレジットカードのキャッシングを利用するときには、暗証番号が必須です。
暗証番号は何のためにあるのか
クレジットカードの暗証番号は、クレジットカードの不正利用防止のためにあります。クレジットカード決済の際に、暗証番号の入力を求めることで、利用者の本人確認をしています。
もし暗証番号がないと、クレジットカード番号の流出や、クレジットカードの紛失・盗難などにあった場合に、簡単に悪用されてしまいます。それを防ぐために、クレジットカードに暗証番号が設定されているのです。
また、店舗でクレジットカード決済するときは、サインでも対応可能な場合があります。しかし、サインを真似されると、名義人以外でもクレジットカードを使用できてしまいます。
そのため、クレジットカード決済の際は、暗証番号必須となっている店舗も増えています。とくに海外では、サインでの対応を拒否されることもあるため、注意が必要です。
暗証番号の桁数は?
ほとんどのクレジットカードで、暗証番号の桁数は4桁になっています。ただし、銀聯(ぎんれん)カード(※)は、暗証番号が6桁にされています。
決済用の端末の種類やATMによっては、「銀聯カード」に対応するために、6桁以上の数字を入力できるようになっていますが、暗証番号が4桁であれば、その4桁の数字のみ入力すれば問題ありません。
6桁以上入力できるからと、わざわざ『00』などをつけて入力すると、クレジットカードが利用できないので注意しましょう。
(※「銀聯カード」=ぎんれんカードとは、中国銀聯が発行しているクレジットカードのことです。中国国内での決済向けに発行されていますが、日本でも使用可能な店舗があります)
銀聯カード(ぎんれんカード)|クレジットカードの三井住友VISAカード
セキュリティコードは暗証番号とは違う?
クレジットカード決済の際に、暗証番号ではなく『セキュリティコード』の入力を求められることがあります。暗証番号とセキュリティコードは異なるものなので注意しましょう。
ネットショッピングの不正利用を防ぐ
セキュリティコードとは、ネットショッピングでの不正利用を防ぐための番号のことで、クレジットカードが手元にないとわからないようになっています。
店舗では、クレジットカード本体がないとクレジットカード決済が利用できませんが、ネットショップでは、クレジットカードが提示できません。そこで、ネットショップにクレジットカード情報を伝えて決済することになります。
このとき、クレジットカードの番号だけで決済できてしまうと、万が一、クレジットカードの番号が流出してしまった場合、すぐに悪用されてしまいます。
それを防ぐために、クレジットカード本体がないとわからないセキュリティコードを設定し、クレジットカードが手元にあるかを確認しているのです。
カードに印字されている
セキュリティコードは、クレジットカードに印字されています。クレジットカード裏面の署名欄に印字されている、3桁の数字がセキュリティコードです。
クレジットカードによっては、4桁と3桁の2種類の数字が印字されていることがありますが、セキュリティコードの入力を求められたときは、3桁の数字のほうを入力しましょう。
セキュリティコード|クレジットカードの三井住友VISAカード
アメックスは他のブランドと異なる
基本的に、セキュリティコードは3桁で、クレジットカードの裏面に印字されているものです。
しかし、アメリカン・エキスプレスのクレジットカードは、他のブランドと異なり、セキュリティコードが4桁で、さらに、クレジットカードの表面に印字されています。
暗証番号を決めるときのコツ
クレジットカードの暗証番号はどのような番号にすればよいのか、暗証番号を決めるときのコツを紹介します。
推測されにくい暗証番号とは
クレジットカードの暗証番号は、クレジットカードの不正利用を防ぐためのものです。そのため、第三者に推測されにくい番号で、さらに、自分が覚えやすい番号にする必要があります。
- 好きな芸能人の誕生日
- ペットの誕生日
- 自分の趣味に関する数字
このような、自分が好きなものや大切なもので、第三者が知り得ないものに関わる数字にするのが、暗証番号を決めるときのコツです。
ペットの誕生日や自分の趣味に関連した数字などは、第三者がその情報を知ることはほぼありません。さらに、自分にとっては覚えやすい番号になるのでおすすめです。
こんな番号は絶対に避ける
以下のような番号は、第三者に推測されやすい番号です。クレジットカードの暗証番号にすることは絶対に避けましょう。
- 1234や0000などの数字の羅列
- 自分の誕生日
- 現在の電話番号や住所の一部
カード会社には、クレジットカードが不正利用されたときのための補償制度があります。しかしこの補償制度は、名義人に過失があった場合は適用されません。
このような推測されやすい暗証番号を設定している場合、名義人に過失があったとみなされ、補償制度が適用されない可能性があります。
補償制度が適用されなかった場合、不正利用による被害額は、全額自己負担になる恐れがあります。推測されやすい番号は避け、慎重に決めることが大切です。
暗証番号を忘れたらどうすればよいの?
もしクレジットカードの暗証番号を忘れたときは、以下の方法で対処しましょう。
暗証番号の入力は拒否できる
店舗でのクレジットカード決済の場合、暗証番号の入力は拒否できます。暗証番号を忘れたり、他人がいる場所で暗証番号を入力したくないという人がいたりと、店舗側も対応には慣れているので、とくに問題はありません。
また、コンビニやスーパーなどで、1万円以下の少額決済をする場合は、暗証番号の入力も、サインもせずに利用できることがあります。
サインで対応する
クレジットカードの暗証番号を忘れたときは、サインで対応しましょう。もし、決済用の端末に暗証番号を入力するように求められても、サインでの対応を依頼すれば大丈夫です。ただし、以下のような場合は、暗所番号が必須となります。
- ATMでクレジットカードのキャッシングを利用するとき
- 切符の券売機など、機械でクレジットカード決済するとき
また、海外でクレジットカードを利用するときは、サインでの対応を断られることがあります。海外で利用する予定があるときは、必ず暗証番号を確認しておきましょう。
何度も間違えるとロックされてしまう
クレジットカードの暗証番号を何度も間違えると、不正利用防止のために、クレジットカードがロックされてしまいます。
ロックがかかると、そのクレジットカードは使用できなくなります。そして、ロックを解除するには、カード会社に連絡しなければなりません。
カード会社に連絡したその日にロックが解除されるとは限らず、時間がかかる可能性があります。暗証番号を忘れたときは、むやみに入力を繰り返さないように注意しましょう。
すぐにカード会社に連絡を
クレジットカードの暗証番号を忘れたら、すぐにカード会社に連絡を入れましょう。暗証番号を忘れても、サインで対応すればクレジットカードの使用は可能です。
しかし、暗証番号を忘れたまま放置すると、クレジットカードを不正利用されてしまったときに、カード会社の補償制度が適用されない可能性があります。
暗証番号の確認方法
クレジットカードの暗証番号を忘れたときは、以下の方法で確認できます。
申込時の暗証番号通知書を確認する
クレジットカードの暗証番号を忘れたときは、まず、『暗証番号通知書』を確認してみましょう。暗証番号通知書とは、クレジットカードの暗証番号が記載された書類のことで、クレジットカードが届いた封筒に同封されている場合がほとんどです。
暗証番号通知書は、重要なセキュリティ情報が記載されている書類です。失くさないように大切に保管してきましょう。
カード会社に照会する
暗証番号通知書が見つからないときには、カード会社に暗証番号の照会を依頼し、暗証番号通知書を再発行してもらわなければなりません。
クレジットカードの暗証番号は、重要なセキュリティ情報であるため、口頭では教えてもらえません。そのため、暗証番号の照会を依頼すると、暗証番号通知書が送られてきます。
暗証番号通知書は、再発行を依頼してから到着するまでに、1~2週間程度かかる場合が多いため、早めに申し込んでおきましょう。
ただし、すべてのカード会社で、暗証番号通知書の再発行が必要となるわけではありません。たとえば、楽天カードは会員専用サイトで暗証番号を照会できます。
暗証番号の照会方法は、カード会社によって異なるため、カード会社の公式サイトなどで確認するとよいでしょう。
カードの4桁の暗証番号を忘れてしまったのですが、どうすればいいですか? | 楽天カード:よくあるご質問
イオンカードの場合
イオンカードの場合は、『暮らしのマネーサイトMyPage』や、『テレホンアンサー(自動音声応答サービス)』から依頼をすると、カード申込時に登録した住所に暗証番号照会通知文書が郵送され、暗証番号の照会ができます。
ただし、家族カードの暗証番号の照会は、テレホンアンサーのみの受付となるため注意が必要です。
暗証番号を忘れてしまった場合について(イオンカードセレクトは除く)。 | よくあるご質問| 暮らしのマネーサイト
セゾンカードの場合
「セゾンカード」の場合は、クレジットカード裏面に記載してあるインフォメーションセンターに問い合わせるか、最寄りの『セゾンカウンター』で照会可能です。
セゾンカウンターで照会する場合は、運転免許証や健康保険証などの本人確認書類が必要です。
クレジットカードの暗証番号の確認方法。忘れたら早めに確認しよう
暗証番号の変更方法
暗証番号を変更したいときは、以下のような手続きが必要です。
カード会社に申し込む
クレジットカードの暗証番号を変更したいときは、カード会社に申し込む必要があります。申込方法はカード会社によって異なるため、問い合わせるとよいでしょう。
基本的に、暗証番号変更の申込の際には、変更前の暗証番号が必要になるため、暗証番号を忘れてしまっているときは注意しましょう。
また、暗証番号を変更するには、クレジットカードの再発行が必要になるカード会社もあります。その場合は、到着までに1~2週間程度かかるため、早めに申し込むことが大切です。
イオンカードの場合
「イオンカード」の暗証番号を変更するときには、『暮らしのマネーサイトMyPage』か、イオンクレジットサービスのコールセンターで、変更届などの資料の請求をする必要があります。
資料が届いたら必要事項を記入、捺印して返送しましょう。家族カードの暗証番号も変更する場合は、クレジットカード1枚ごとに手続きが必要です。
また、ICチップが内蔵されているクレジットカードの場合は、暗証番号が変更された新しいクレジットカードが発行されるため、変更完了までに時間がかかる可能性があります。
セゾンカードの場合
「セゾンカード」は、会員専用サイトの『SAISON CARD Netアンサー』から、暗証番号が変更できます。また、『パーソナルアンサー(自動音声応答)』からも、暗証番号の変更手続きがおこなえます。
クレジットカードの暗証番号は変更できる。その方法と注意点とは
暗証番号は厳重に管理を
クレジットカードの暗証番号は、クレジットカードの不正利用防止のための、重要なセキュリティ情報です。暗証番号は厳重に管理しましょう。
管理不足は盗難保険の対象外に
暗証番号の管理不足は、盗難保険の対象外になる可能性があります。盗難保険とは、クレジットカードが不正利用されたときのための、カード会社の補償制度です。
ほぼすべてのクレジットカードに盗難保険が自動付帯しており、クレジットカードの不正利用の被害にあったときには、その被害額をカード会社が補償してくれます。
しかし、盗難保険は名義人に何らかの過失があった場合は、対象外になる可能性があります。
- 0000などの推測されやすい暗証番号を設定していた
- 暗証番号を忘れたまま放置していた
- キャッシングなどの暗証番号が必要なサービスで不正利用された
このような場合は、名義人の管理不足と判断され、盗難保険の対象外になる可能性があります。
盗難保険の対象外になると、不正利用の被害額が全額自己負担になる恐れがあるため、暗証番号の管理は徹底しましょう。
メモに書いて財布に保管しない
暗証番号をメモに書いて財布に保管することは、絶対にやめましょう。万が一財布を紛失したり、盗難されたりした場合に、簡単にクレジットカードが悪用されてしまいます。
セキュリティを高くするために、推測されにくい暗証番号にすることは大切ですが、メモに残さないと忘れてしまうような番号には、しないようにしましょう。
第三者に教えない
暗証番号を第三者に教えるのも避けましょう。たとえ家族であっても、暗証番号は教えてはいけません。
名義人以外のクレジットカードの使用は禁止されています。もし家族や恋人などに暗証番号を教えて高額決済をされてしまっても、家族による不正利用は、盗難補償の対象外になります。
暗証番号を盗まれるケース
クレジットカードの暗証番号がわかれば簡単に悪用できます。そのため、以下のような、さまざまな手口で暗証番号が狙われています。
- ATM利用時に後ろから盗み見る
- 公式サイトを装ってメールを送り、クレジットカード情報を入力させる(フィッシング詐欺)
- 財布を盗み、カード会社や警察を装って暗証番号を聞き出す
このように、いろいろな方法でクレジットカード情報を盗み出そうとしています。ATM利用時は、後ろに人がいないか確認する、不審なメールに返信しないなど、普段から気をつけておきましょう。
まとめ
クレジットカードの暗証番号は、クレジットカードの不正利用防止のために設定されているものです。
もし暗証番号を忘れてしまったら、速やかにカード会社に照会しましょう。忘れたまま放置すると、クレジットカードの不正利用の被害にあったときに、カード会社の補償制度の対象外になる可能性があります。
また、推測されにくい番号にするほか、家族や恋人であっても暗証番号を教えないようにし、管理を徹底することが大切です。