ブラックカードの特徴
クレジットカードの中で、ブラックカードは特別な存在です。
実際には、カード表面が必ずしもブラックであるとは限りませんが、世界で最初に発行されたセレブリティ向けカード『アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード』が黒を基調としていたため、そのイメージが一般的な名称となりました。
最上位のステータス
カード発行会社から、信用度合などを特別に認められた顧客だけに発行されるのがブラックカードです。
そのため、一般のクレジットカードと同じような入会申し込みでは入手できません。ブラックカードを手に入れるためには、カード会社からのインビテーション(招待)と呼ばれるオファーを待つ必要があります。
そして、そのオファーは、十分な取引履歴と社会的な信用がカード会社から認められた顧客だけに送られます。
まさに、クレジットカードの中でも最上位のステータスを持つのが、ブラックカードというわけです。
クレジットカードのブラックカードとは?驚きの年会費や特典を紹介
ブラックカードのメリット
特別に信用された人だけが持てるブラックカードには、優待サービスも数多く付帯しています。
充実したサービス内容
ブラックカードに付帯するサービスの中でも、大きな特徴となるのが『コンシェルジュ』です。
コンシェルジュには、超有名レストランやホテルの直前の予約手配なども依頼でき、基本的に断られることがないサービスです。
他には、座席が空いてさえいれば、搭乗する飛行機でファーストクラスへアップグレードしてもらえたり、空港などの待合ではVIPラウンジが利用できたりといったサービスがあります。
利用限度額が大きい
『それを持っていれば買えないものはない』といわれるほど利用限度額の上限が高いのも、ブラックカードの大きな特徴です。
カード会社へ事前連絡などを行っておけば、数千万円クラスの支払いにも対応するのが、ブラックカードの強みでもあります。
ブラックカードのデメリット
高級なステータスとなるブラックカードですが、それを維持するには、ある程度のマイナス面もあります。
入会金や年会費が高い
ブラックカードの持ち主は、経済的にも十分以上といえるほど信用のおける人物であり、その人格にふさわしい優待サービスが用意されています。
そしてこれは、カードを維持するコストも大きなものになることを意味します。
ブラックカードの年会費は、最高クラスのものでは30万円以上が要求され、比較的低い金額のカードでも数万円は覚悟しなければなりません。また、カードによっては、入会時に年会費を上回る入会金が必要な場合もあります。
ポイント還元率は変わらない
優待サービスも維持費も高級なブラックカードですが、実は、支払い時に得られるポイント還元率は、標準的なクレジットカードとさして変わりません。
その代わりブラックカードには、高級レストランにおいて1名分のコース料理が無料など、一般のクレジットカードにはない割引プランが複数付帯しており、ポイント還元を超えたレベルの優待が受けられるようになっています。
主なブラックカードの年収基準や条件
ブラックカードは当然のことながら、発行に際しての審査基準も厳しいものとなっています。
細かな数字などは公表されていないことも多いですが、ここでは主なブラックカード3種類の大まかな発行基準などを見ていきます。
ダイナースクラブ プレミアムカード
標準カード自体が、ある程度ステータス感のあるダイナースクラブですが、その中でも特別なのが『ダイナースクラブ プレミアムカード』です。
通常のダイナースクラブカードでも、勤続年数2~3年以上(役職者であることがのぞましい)・年収が500万円以上といった審査基準があるので、プレミアムはそれ以上の条件になると思われます。
かつて、アメリカのシティバンクが運営していた時期には、口座に5,000万円以上の預金があることが基準とされていた経緯もあるので、現状でもそれに匹敵する条件があると見てよいでしょう。
ダイナースクラブ プレミアムカードの年会費は13万円(税抜)です。
アメックス センチュリオンカード
日本では2002年に登場し、セレブリティ向けクレジットカードのさきがけとなったのが、アメリカン・エキスプレスが発行する『アメックス センチュリオンカード』です。
このセンチュリオンカードは、信用度が高い顧客へアメックスから送られる『インビテーション』というオファーがなければ発行されません。
年会費は35万円(税抜)と高額で、インビテーションが送られるオーナーには、年収1,000万円以上の条件が想定されます。
このブラックカードを手に入れるためには、ますゴールドカードなどを作り、アメックスとの取引実績を積み上げて信用度を高めていかなければなりません。
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードのサービス-クレジットカードはアメリカン・エキスプレス(アメックス)
JCB ザ・クラスカード
日本のクレジットカード会社であるJCBにも、プレミアムクラスのカードがあります。それが『JCB ザ・クラスカード』です。
このカードも、インビテーションを受けた顧客だけが入手できますが、その基準としては、『年収1,000万円以上で勤続10年以上である役職か管理職』といったレベルが想定されます。
また、JCBの会員歴が3年以上であり、年間100万円以上の決済履歴が2年連続であることなどもひとつの基準になります。
インビテーション制ですが、年会費が5万円(税抜)と、比較的リーズナブルなことも魅力なプレミアムカードが、このザ・クラスです。
まとめ
クレジットカード自体が個人の信用を証明するものですが、ブラックカードは、その中でも特別に高いステータスとなり得ます。
そのため、一定以上の年収があることなどが、発行時の審査基準となっています。
ブラックカードの年会費は高額ですが、その代わりに、選ばれた人だけが受けられる高級な優待サービスが充実しています。
現にゴールドカードを所持している人にとっては、次の目標に掲げる価値のあるクレジットカードが、ブラックカードだといえるでしょう。