ブラックカードとは
クレジットカードは、『シルバーカード(一般カード)』『ゴールドカード』『プラチナカード』など、いくつかのステータスに分かれています。その中で、最高ステータスとされるのが『ブラックカード』です。
入手難易度が非常に高く、所有している人をあまり見かけないブラックカードですが、そもそもブラックカードの定義とは何なのでしょうか。
明確には定義されていない
ブラックカードは、実はこれといった明確な定義はありません。一般的には、国際ブランドが発行するクレジットカードの中で、最高ステータスのクレジットカードを指します。
国際ブランドとは『Visa』『Mastercard』『JCB』『アメリカン・エキスプレス』『ダイナースクラブ』の、世界中で使えるクレジットカードブランドのことをいいます。
なぜ『ブラック』なのかというと、ブラックカードを最初に発行したアメリカン・エキスプレスが、優良顧客を優遇するために作ったカードが黒だったからです。
それを他のカード会社が真似したため、最高ステータスのクレジットカードが黒というカード会社が多く見られます。
プラチナとブラックの違い
ブラックカードは、どのカード会社でも発行しているものではありません。中には、プラチナカードが最高ステータスというカード会社もあります。
プラチナカードとブラックカードの違いも明確に定義されてはいません。プラチナカードが最高ステータスというカード会社のプラチナカードでは、ブラックカードと同レベルのサービスが受けられることもあります。
ただし、プラチナカードとブラックカードの2種類の取り扱いがあるカード会社の場合は、サービスの内容などに明確な差が付けられているのが基本です。
楽天カードについて
カードの色が黒く、ブラックカードと呼ばれてはいるものの、ブラックカードとはいえないブラックカードもあります。
例えば、楽天カードには発行にインビテーション(招待)が必要で、楽天カードの中で最高ステータスとされる『楽天ブラックカード』が存在します。
しかし、楽天ブラックカードは、Mastercardのステータスカードであることを示す、『World MasterCard』の称号を得ていないのです。
この他にも、そのカード会社では最高ステータスの扱いではあるものの、本来の意味でのブラックカードとはいえないブラックカードが存在します。
世界的にハイステータスと認められるブラックカードを入手したいのであれば、国際ブランドのブラックカードを狙いましょう。
ブラックカードの主な種類とは
ブラックカードというと、ブラックカードを初めて発行したアメリカン・エキスプレスの『アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード』が思い当たります。
入会金は35万円(税抜)、年会費が50万円(税抜)かかる代わりに、非常に豪華な優待が受けられる、海外でもハイステータスカードと認められているクレジットカードです。
それでは、他の国際ブランドのブラックカードは、どのようなものなのでしょうか。
JCB ザ・クラス
JCBのブラックカードは『JCBザ・クラス』です。年会費は5万円(税抜)とブラックカードの中では安めですが、入会にはJCBのインビテーションが必要です。
コンシェルジュサービスや空港ラウンジ使用権といったブラックカードらしい優待が受けられますが、中でも人気の優待はディズニー関連の優待です。
JCBは東京ディズニーランドのオフィシャルスポンサーであるため、アトラクション優先権やJCBスポンサーラウンジ使用権などが利用できます。
Luxury Card Mastercard Black Card
Mastercardのブラックカードは、『Luxury Card Mastercard Black Card』です(※)。年会費は10万円(税抜)で、希望者が自分から申し込める、めずらしいブラックカードです。
提携ホテルの優待やグローバルコンシェルジュサービス、リムジンでの送迎など、レベルの高い優待が受けられます。
(※Mastercardは、このブラックカードが最高ステータスではありませんが、ブラックカードの一つとして紹介しています)
ダイナースクラブ プレミアムカード
ダイナースクラブは、『ダイナースクラブプレミアムカード』というブラックカードを発行しています。以前は詳細が公開されていませんでしたが、現在はある程度情報が公開されています。
ダイナースクラブプレミアムカードの年会費は13万円(税抜)です。レストランの予約を頼めるプレミアム専用デスクや旅行のサポートが頼めるトラベルデスク、24時間対応のコンシェルジュなど、サービスが充実しています。
ダイナースクラブ プレミアムカード | ダイナースクラブカード 日本で最初のクレジットカード
ブラックカードに必要とされる条件
ブラックカードのインビテーションを受けるには、どのような条件を満たせばよいのでしょうか。
年収の目安
ブラックカードのインビテーションが届く年収の目安は1000万円とされていますが、具体的に公開している国際ブランドはありません。
年収が高いに越したことはありませんが、カード会社が優良顧客と判断する材料は年収だけではないので、あくまで目安と考えましょう。ただし、ブラックカードの多くは年会費が高額なので、それを支払えるだけの経済力は必要です。
特定の利用実績が求められることも
ブラックカードによっては、発行元のサービスを利用していることなど、インビテーションを得るために特定の利用実績を求められることがあります。
そのようなブラックカードは、年収よりも特定の利用実績を満たしているかが重視されるため、目安よりも低い年収でもインビテーションが届く可能性があります。
インビテーションを受けるために
ブラックカードのインビテーションを受けるためには、『クレジットヒストリー』や『利用代金の支払方法』なども重要なポイントです。
クレジットカードヒストリー
クレジットヒストリーとは、クレジットカードをどれくらい使っているか、きちんと返済しているかといった、クレジットカードの利用履歴のことです。
カード会社にとっての優良顧客とは、『たくさんクレジットカードを使ってくれる人』です。カード会社はクレジットカードの利用による手数料などが主な収入源であるため、クレジットカードが使われるほど利益が増えます。
継続して年間100万円、200万円とクレジットカードを使って、絶対に遅れることなく返済してくれる人は重要な顧客なので、ブラックカードのインビテーションが届きやすくなるのです。
まずは、自分が入手したいブラックカードの下位ステータスのクレジットカードを発行して、クレジットヒストリーを積んでみましょう。
支払い方法や使う場所について
利用代金の支払方法や、クレジットカードをよく使う場所もインビテーションに影響するといわれています。
利用代金を分割払いやリボ払いで支払う人は、あまり経済力がない可能性が高いからです。高額な支払いをしても一括払いをしていれば、それだけ経済力があることを示せます。
また、ブラックカードのターゲットは主に富裕層であるため、高級店や高級ホテルなど、富裕層向けの施設やサービスを利用している方が、目に留まりやすいでしょう。
まとめ
ブラックカードの明確な定義はありませんが、通常ブラックカードといわれるのは、国際ブランドの最高ステータスのクレジットカードです。
それ以外にもブラックカードと呼ばれるクレジットカードはありますが、世界でも認められるブラックカードを入手したい人は、国際ブランドのブラックカードを狙いましょう。
ブラックカードを発行するには、カード会社からのインビテーションが必要です。インビテーションはカード会社にとって優良顧客といえる人に届きます。
まずは狙っているブラックカードの下位ステータスのクレジットカードを発行し、カード会社に優良顧客と認められるような実績を作りましょう。