アメックスってどんなカード?
まずは、アメックスがどのようなカードなのか確認しましょう。
アメリカンエキスプレス社が発行するカード
アメックスカードとは、アメリカンエキスプレス社が発行するクレジットカードのことを指します。
アメリカンエキスプレスは、VISAやMastercardと同じ国際ブランドの一つで、国際ブランドの中では世界シェアが第4位のブランドです。
アメックスカードの国際ブランドはアメリカンエキスプレスとなり、JCBとアメックスの加盟店で使用できます。
また、日本では、セゾンアメックスというクレジットカードも存在しますが、このカードはクレディセゾン社が発行しているカードです。特典や年会費など、全く異なるカードなので、しっかりと区別しておきましょう。
カードは3種類
アメックスカードの種類は以下の通りです。
カードの種類 | 年会費(税込) |
アメックスグリーン | 12,960円 |
アメックスゴールド | 31,320円 |
アメックスプラチナ | 140,400円 |
アメックスグリーンがスタンダードカードとなっており、グリーンから順にランクが高くなります。年会費も特典もかなり異なるので、しっかり確認しましょう。
ステータス性が高い
アメックスは年会費が高いこともあり、ステータス性が高いカードと言われています。ステータス性とは、「社会的地位」という意味です。
海外では特に、クレジットカードのステータス性はその所有者の信頼性や身分の証明にもなります。アメックスゴールドを持っていると信頼性が認められ、レストランでの優待やホテルのグレードアップなど、VIP待遇を受けることもあるでしょう。
素材はメタル?
現在、プラチナカードのみ素材がメタルとなっていますが、アメリカでは2019年からゴールドカードもメタル素材を使用し始めました。日本ではまだゴールドカードはメタルではありませんが、いずれメタル化することも予想されています。
限度額は?
アメックスでは、カードの種類に関わらず、限度額は一律に設定されていません。自身のクレジットヒストリーや年収が審査され、カード会社によって設定されます。
他社のカードでは、ゴールドカードでも限度額が設定されることが多いので、この点でもアメックスのステータス性を感じることができるでしょう。
アメックスゴールドの基本情報
次に、アメックスゴールドの基本情報を確認していきます。
年会費は?
上記した通り、アメックスゴールドの年会費は31,320円です。これは他社のゴールドカードと比較すると高い水準だと言えます。ここでは、JCBカード、セゾンアメックス、楽天カード、三井住友VISAカードのゴールドカードと比較してみましょう。
ゴールドカードの種類 | 年会費(税込) |
アメックスゴールド | 31,320円 |
JCBゴールドカード | 10,800円 |
セゾンアメックスゴールドカード | 10,800円 |
三井住友VISAゴールドカード | 10,800円 |
楽天ゴールドカード | 2,160円 |
上の表からも分かる通り、他社のゴールドカードでは年会費が10,000円に設定されることが多いです。
アメックスゴールドの年会費は、他社のプラチナカードレベルの高い水準となっています。
審査基準は?
アメックスゴールドは、高い年会費やステータス性から、審査基準が高いと思う方も多いと思います。
しかし、実際はそれほど発行するのは難しくなく、目安としては年収350万円以上であれば、十分審査に通る可能性はあると考えて大丈夫でしょう。
また、アメックスの申し込み条件は以下の通りに記載されています。パート・アルバイトの方はカードに申し込むことはできないので注意してください。
20歳以上、定職がある方とさせていただいております。誠に申し訳ございませんが、パート・アルバイトの方のお申し込みはお受けできません。
出典:よくあるご質問 - アメリカン・エキスプレス(アメックス) - American Express
アメックスゴールドの優待サービス
アメックスゴールドカードには、多くの優待サービスが付帯します。ここでは、その優待サービスの内容を確認していきましょう。
旅行時の豊富なサービス
アメックスは、海外旅行時に利用できるサービスが豊富です。以下の特典を利用することで、海外旅行をより快適に過ごすことができます。
空港ラウンジの利用
国内の主要空港28箇所に加えて、ハワイ旧ホノルル空港のラウンジが無料で利用できます。同伴者の方も1名まで無料で利用可能です。
利用する際には、ラウンジの入り口で航空券とアメックスゴールドを提示してください。
また、プライオリティパスのスタンダードクラスに年会費無料で登録できます。プライオリティパスとは、海外1200箇所以上の空港でVIPラウンジを利用できるパスです。
利用費は通常32米ドルかかりますが、アメックスゴールドの会員は年に2回まで無料で利用できます。
クラス | 年会費 | 利用費 |
スタンダード | 99米ドル | 32米ドル |
スタンダード・プラス | 299米ドル | 無料利用10回(その後32米ドル) |
プレステージ | 429米ドル | すべて無料 |
出典:会員プラン | プライオリティ・パス - Priority Pass
旅行損害保険
アメックスゴールドには、充実した旅行損害保険が付帯します。内容は以下の通りです。
保険金の種類 | 保険金額(利用付帯) | 保険金額(自動付帯) |
傷害死亡・後遺障害 | 最高1億円 | 最高5000万円 |
傷害治療費用 | 最高300万円 | 最高200万円 |
疾病治療費用 | 最高300万円 | 最高200万円 |
賠償責任保険 | 最高4000万円 | 最高4000万円 |
携行品損害保険金 | 最高50万円 | 最高50万円 |
救援者費用 | 最高400万円 | 最高300万円 |
出典:ゴールド・カードのサービス|アメリカン・エキスプレス - American Express
自動付帯と利用付帯で保証内容が違うので注意してください。自動付帯とはカードを保有しているだけで適応される保険です。
一方で、利用付帯とは、旅行に関する交通費等でカードを利用すると適応される保険となっています。
家族付帯の内容に関しても、利用付帯と自動付帯で異なるのでしっかり確認しましょう。
その他海外旅行で使える特典
その他にも様々な特典を利用できます。
- 大型手荷物宅配サービス
- 手荷物無料宅配サービス
- エアポート送迎サービス
- 空港パーキング
- 24時間日本語でのサポート
- 海外用レンタル携帯電話
- 航空便遅延保証
ショッピング・エンタメ
ショッピングやエンタメで使える優待サービスは以下の通りです。
エンタメチケット先行販売
「イープラス」でのチケット先行予約、会員限定の良席や特典が利用できます。「イープラス」とは、ライブやスポーツ等のチケットをオンラインで購入できるサービスです。
ゴールド・ワインクラブでのワインに関する特典
希少価値の高いワインや季節のおすすめなど、基礎知識から専門的情報までのサポートを受けることができます。また、ワインの購入もできる特典です。
東京丸の内のエンターテイメントクラブでの優待特典
JAZZやソウルなど、様々なジャンルのアーティストのステージを楽しむことができる、大人のエンターテイメントクラブでの優待特典を受けることができます。
新国立劇場でのオペラや舞台演芸の特典
オペラや演劇などが行われる新国立劇場での、無料ドリンク券や先行購入日の利用ができます。
ユニバーサルスタジオジャパンでの優待サービス
ユニバーサルスタジオジャパンでのVIPツアーやロイヤルスタジオパスが利用可能です。
家族カードの発行が無料
家族カードとは、本会員のご家族の方に発行できるクレジットカードのことです。アメックスでは、家族カードを1枚無料で発行できるので、ご家族の方もアメックスの特典を楽しむことができます。
2枚目以降は年会費が12,960円かかるので注意してください。
ポイントプログラム
アメックスでは100円で1ポイントが貯まり、ポイントの有効期限は3年間になります。ポイントは1度利用すると無期限になるので、積極的に利用していきましょう。
貯めたポイントは以下の3通りの方法で使うことができます。
- マイルや提携ポイントに交換する
- 支払いに利用する
- アイテムや商品券に交換する
出典:ポイント・プログラムについて - クレジットカードはアメリカン・エキスプレス
メンバーシップ・リワード・プラス
メンバーシップリワードプラスに登録すると、ポイントの有効期限がなくなったり、マイルが貯まりやすくなったりします。未登録の場合は2,000ポイント=1,000マイルで換算されますが、登録者は1,000ポイント=1,000マイルで換算されます。
また、支払いに関しても、未登録の場合は1ポイント=0.3円で換算されますが、登録している場合は1ポイント=1円で換算されます。
メンバーシップリワードプラスに登録する際は、年会費が3,000円かかるので注意してください。
出典:メンバーシップ・リワード・プラスについて | アメリカン・エキスプレス・カード
ANAマイルでハワイ旅行も?
メンバーシップリワードプラスに登録すれば、マイルを効率的に貯めることができるので、マイルを利用した無料のハワイ旅行を楽しむこともできます。
ハワイの空港では空港ラウンジが無料で利用できるので、アメックスゴールドを持っている方にはおすすめです。
アメックスゴールドのデメリットは?
これまで、アメックスゴールドの優待について確認してきました。ここではアメックスゴールドのデメリットを解説していきます。
プライオリティパスは年に2回まで
上述した通り、プライオリティパスは年に2回までしか使うことができません。なので、海外によく行く方は不便を感じることがあるでしょう。2回目以降は32米ドルを支払えばラウンジが利用できます。
支払いにおけるポイント換算レートは低い
ポイント還元率はそれほど高くありません。上述した通り、100円=1Pでポイントが貯まりますが、支払いに利用すると1p=0.3円で換算されるので、楽天カードなどのカードに比べてポイントの換算レートは低くなります。
なので、ポイントを効率的に支払いに利用したい方は、楽天カードやJCB CARD Wがおすすめです。
ポイントを有効活用するには、上記したメンバーシップリワードプラスに登録しましょう。
アメックスグリーンとの違い
ここでは、スタンダードカードであるアメックスグリーンとの違いを説明します。
基本内容の違い
まず基本的な内容の違いを確認していきます。
年会費について
年会費の違いは以下の通りです。
グリーン | ゴールド | |
年会費(税込) | 12,960円 | 31,320円 |
家族カード(税込) | 6,480円 | 12,960円(1枚目は無料) |
年会費が2〜3倍違うので、アメックスグリーンの方が発行するハードルはかなり低いでしょう。
海外旅行保険について
海外旅行保険の内容も違います。上述した通り、ゴールドカードでは利用付帯と自動付帯の2種類がありましたが、グリーンでは利用付帯の海外旅行保険しかありません。
保険金の種類 | 保険金額 |
傷害死亡・後遺障害 | 最高5000万円 |
傷害治療費用 | 最高100万円 |
疾病治療費用 | 最高200万円 |
賠償責任保険 | 最高3000万円 |
携行品損害保険金 | 最高30万円 |
救援者費用 | 最高200万円 |
優待サービスの違い
優待サービスはアメックスゴールドカードの方が豊富だと言えます。アメックスグリーンにはない主な特典は以下の通りです。
- 飛行機遅延費用補償
- プリファードゴルフ
- ゴールドワインクラブ
- American Express invites レストラン優待
- ゴールドダイニング by 招待日和
デルタアメックスゴールドとは
最後に、デルタアメックスゴールドカードについて説明します。このカードは、アメリカンエキスプレス社が発行しているカードですが、どのようなカードなのでしょうか?
デルタアメックスゴールドの基本情報
デルタアメックスゴールドは、アメリカンエキスプレスがデルタ航空と提携して発行しているクレジットカードです。
年会費(税込) | 28,080円 |
家族カード(税込) | 12,960円(1枚目は無料) |
デルタ航空はどんな会社?
デルタ航空とは成田、羽田、中部、関西の4つの空港に就航している航空便があり、基本的にアメリカへの発着便が多い航空会社です。
その他ハワイや上海、シンガポールへの航空便もあり、世界でも多く利用されている航空便の1つと言えます。
マイルが溜まりやすい
日々の支払いで、基本的に100円=1マイルで換算されるので、マイル還元率が1%と高い水準になります。
また、デルタ航空での支払いでマイル還元率が3倍になたり、海外での利用で1.5倍になったりと、マイルが非常に貯めやすいカードとなっています。
マイルを貯めたい方は、アメックスゴールドよりもこちらのカードの方がメリットが大きいでしょう。
空港をよく利用する方におすすめ
「ゴールドメダリオン」というデルタ航空での上級会員資格を1年間無料で利用できます。この会員資格を持っていると、優先チェックインや優先搭乗、席のグレードアップなど、様々な優待サービスを受けることができます。
2年目以降は以下のように、利用金額に応じてランクが決定されます。
利用金額 | ランク |
150万円以上 | ゴールドメダリオン |
100万円以上 | シルバーメダリオン |
100万円未満 | ランクなし |
出典:デルタスカイマイル・ゴールド|アメリカン・エキスプレス - American Express
まとめ
アメックスゴールドはステータス性が高く、国内外問わず自信を持って利用できるクレジットカードです。空港で利用できる特典が多く付帯しており、海外によく行く方には特におすすめのカードです。
ただし、マイルを貯めたいといった方は、デルタマイルアメックスゴールドの方がメリットが大きいでしょう。