クレジットカードに関する統計
まずは、クレジットカードの保有率や利用頻度についての統計を見ていきましょう。
年齢層別の保有率や保有枚数
JCBの『2017年度 クレジットカードに関する総合調査』によると、クレジットカードの平均保有率は『85.1%』となっています。なお、年代別の平均保有率は、以下の通りです。
年代 | 保有率(男性) | 保有率(女性) |
20代 | 69.2% | 73.3% |
30代 | 82.4% | 86.4% |
40代 | 86.9% | 89.3% |
50代 | 88% | 89.5% |
60代 | 92.3% | 92.1% |
また、1人あたりのクレジットカードの平均保有枚数は『3.2枚』、年代別では以下の結果になっています。
年代 | 保有枚数(男性) | 保有枚数(女性) |
20代 | 2.4枚 | 2.2枚 |
30代 | 2.9枚 | 2.7枚 |
40代 | 3.4枚 | 2.9枚 |
50代 | 4.3枚 | 3.4枚 |
60代 | 4.2枚 | 3.4枚 |
JCB、「クレジットカードに関する総合調査」2017年度の調査結果を発表 | JCB グローバルサイト
利用頻度と利用額
1カ月あたりのクレジットカードの平均利用頻度は『5.8回』、1カ月あたりの平均利用額は、『5万1000円』という結果が出ています。
生活費と利用額の関係
クレジットカード保有者の世帯の1カ月あたりの平均生活費は『18万6000円』となっており、そのうちの『6万5000円』は、クレジットカードで支払われています。
利用目的 | 利用率(男性) | 利用率(女性) |
携帯電話料金 | 74.4% | 68.8% |
スーパーマーケット | 63.9% | 68.4% |
ネットショッピング | 85.1% | 85.6% |
電気料金 | 63.3% | 52.2% |
コンビニエンスストア | 52.3% | 39.5% |
中でも、ネットショッピングでのクレジットカードの利用率は、男女ともに8割以上と非常に高くなっています。
そのほか、スーパーマーケットや携帯電話料金、公共料金の支払いなど、さまざまな生活費の支払いも、クレジットカードで済ませている人が多いことが分かります。
クレジットカードの年齢制限
ここでは、クレジットカードの年齢制限について解説します。
18歳未満は作れない会社がほとんど
原則として18歳未満の人は、クレジットカードは作れません。また、18歳以上でも高校生は不可とされている場合がほとんどです。
18歳未満は本人に収入がない可能性が高いことや、法的な責任が取れないことが関係しています。
クレジットカードは、決済された代金をカード会社が立替払いし、後日利用者に請求する『後払いシステム』です。
立て替えた代金が支払われないとカード会社に損害が発生するため、安定した収入があり、返済能力がある人にのみクレジットカードを発行しています。
学生の場合は、アルバイトをしていたとしても本業は学生であるため、安定した収入があるとはみなされません。
また、18歳未満では、本人に法的責任を追及できないため、返済能力や信用度が基準に達していないと判断されます。
未成年は親の同意が必要
18歳以上で高校生ではなくても未成年の場合は、クレジットカードの申込の際に親(親権者)の同意が必要になります。
クレジットカードの申込という行為は、カード会社と契約を結ぶ『法律行為』に該当します。未成年者が法律行為を行なうことに関して、民法では以下のように定められています。
第5条(未成年者の法律行為)
1 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。
よって、クレジットカード申込時には、親の同意が必要です。
年齢上限
多くのカード会社で、クレジットカードを作れる年齢の上限は、65~70歳としています。年齢が上がるほど病気になるリスクが上がり、収入が減少する可能性が高まるからです。
また、60歳で定年を迎えて再就職したとしても、働けるのは65歳までとされていることが多くなっています。
65歳で退職すれば、その後の収入は年金のみとなり、収入が減る可能性が高いため、65~70歳を上限としています。
ただし、すでに持っているクレジットカードに関しては、収入の減少によって利用限度額が引き下げられることはあっても、年齢が原因で解約されることはありません。
そのため、現役で働いているうちに、クレジットカードを作っておくと安心です。
クレジットカードを作れる年齢の上限は?高齢でもカードを使う方法
カードの審査で年齢はばれる?
クレジットカードに申し込むときに、年齢はばれるものなのでしょうか。
本人確認で年齢はわかる
クレジットカードに申し込むと、必ず審査が行なわれます。その際、本人確認のために運転免許証などの本人確認書類の提出が求められるので、カード会社が確実に年齢を把握できるようになっています。
もし、申込書の記入内容と本人確認書類の内容が異なると、嘘の情報で申し込んだとして審査に落ちる可能性が高くなるので、正直に申請しましょう。
年齢詐称は信用情報に傷がつく
年齢詐称はクレジットカードの審査に落ちるだけでなく、信用情報に傷がつく恐れもあります。
信用情報とは、個人信用情報機関に登録されているクレジットカードやローン利用者の個人情報のことで、以下のような情報が含まれています。
- 利用者の氏名や年齢
- 利用者の住所や電話番号
- 利用者の勤務先・勤務年数・年収
- クレジットカードやローンの申込履歴・契約内容・返済状況
カード会社は、審査の際に必ず信用情報を調査するので、虚偽の申告をするとすぐに分かります。よって、正しい情報で申し込むことが大切です。
ワンカード化でタバコの年齢確認が可能に?
現在、総務省でクレジットカードやポイントカード、taspo(タスポ)などの年齢確認用カードを、マイナンバーカードとワンカード化(一体化)させる案が出ています。
ワンカード化が実現すれば、タバコやお酒などの購入時の年齢確認が、マイナンバーカード1枚でできるようになります。
未成年でカードを持つなら
ここでは、未成年者でも作りやすいカードについて見ていきます。
学生カード
学生カードとは、その名の通り学生専用のクレジットカードです。信用情報に問題がなければ、収入がなくても通過できる程度の審査基準になっています。
また、海外旅行傷害保険が付いていたり、飲食店などで優待が受けられたりと、学生向けの特典が豊富です。
ただし、審査基準が緩い分、利用限度額が低かったり、キャッシング機能が付いていなかったりする場合があります。サービス内容をしっかりと確認してから申し込みましょう。
家族カード
家族カードとは、本会員(クレジットカードの名義人)のクレジットカードの追加カードとして発行する、家族用のクレジットカードのことです。
18歳以上で家族(親・配偶者・子ども)であれば、基本的に誰の名義でも無審査で発行できます。そのため、未成年者でも手軽にクレジットカードを持つことが可能です。
ただし、家族カードの利用限度額は、本会員の利用限度額を共有することになるので注意しましょう。
例えば、本会員のクレジットカードの利用限度額が100万円の場合、本会員のクレジットカードと家族カードの両方を合わせて100万円まで利用可能ということです。
デビットカード
デビットカードとは、商品を購入した際に即座に登録した銀行口座から利用代金が引き落とされるカードのことです。申込時の審査がなく、18歳未満でも申込ができる場合もあります。
銀行口座の残高以上は利用できないので使い過ぎる心配がなく、未成年でも持ちやすいカードです。
学生におすすめのカード
学生や未成年者が一般向けクレジットカードに申し込む場合は、申込条件に『学生OK』となっているものや、『18歳以上であること』以外の条件が少ないものを選ぶとよいでしょう。
そのようなクレジットカードは、比較的審査基準が緩く、学生や未成年者でも審査に通過しやすくなっています。
Orico Card THE POINT
『Orico Card THE POINT(オリコカード ザ ポイント)』は、18歳以上で電話連絡ができる人であれば、学生でも申込可能です。
利用金額100円につき1ポイント、入会後6カ月間は100円につき2ポイント貯まります。また、オリコモール経由での利用で0.5%分のポイントが加算されるため、ポイントが貯まりやすい点が魅力です。
Orico Card THE POINT(高還元率のオリコカード ザ ポイント)|クレジットカードのオリコ
エポスカード
『エポスカード』は、18歳以上で日本国内に住んでいれば、誰でも申し込めます。
インターネットやアプリから申込を済ませ、マルイなどにあるエポスカードセンターに受け取りに行けば即日発行が可能です。そのため、急ぎでクレジットカードが欲しい人にも向いています。
楽天カード
『楽天カード』は、通常は利用額100円につき1ポイント、楽天のサービスで利用すると100円につき最大3ポイント付与され、ポイントが非常に貯まりやすいクレジットカードです。
18歳以上であれば誰でも申込可能なので、学生や未成年者でも気軽に申し込めます。
デビットカードのおすすめ
ここでは、おすすめのデビットカードを紹介します。
三菱UFJデビット
『三菱UFJデビット』は、銀行口座を持っており、15歳以上であれば発行できます。また、23歳までは年会費がかからないため、学生でも持ちやすいカードです。
口座を持っていない場合は、アプリから簡単に三菱UFJ銀行の口座を開設できるので、申込前に用意しておきましょう。
セブン銀行デビットカード
セブン銀行のキャッシュカードとnanacoが一体化したカードに、デビットカードの機能が付いています。
よって、電子マネーの利用ができるほか、利用額に応じてnanacoポイントも貯まります。『セブン銀行デビットカード』は、セブン銀行の口座を持っていれば、16歳から申込が可能です。
JNB Visaデビットカード
ジャパンネット銀行の口座を持っている人は、『JNB Visaデビットカード』がよいでしょう。年会費や発行手数料が無料で、費用をかけずにデビットカードを持つことができます。
また、残高確認アプリをダウンロードしておけば、口座残高や利用明細がすぐに確認できるので管理も簡単です。
ミドル世代はゴールドがステータスの1種
ミドル世代には、ゴールドカードがおすすめです。ゴールドカードは、一般向けクレジットカードの1つ上ランクのクレジットカードです。
いわゆる『ステータスカード』と呼ばれるクレジットカードで、安定した収入があり、信用情報が優良でないと発行されません。
また、ゴールドカードは、一般向けクレジットカードよりも利用限度額が高い傾向にあります。そのため、プライベートな買い物や、仕事上の付き合いの会食時など、さまざまな場面で活用できるでしょう。
まとめ
多くのカード会社では、クレジットカードの申込に年齢制限を設けています。嘘の年齢を申告しても必ずばれてしまい、信用情報に傷がつく恐れがあるので、正直に申告しましょう。
また、クレジットカードを作ることが難しい場合は、デビットカードに申し込むことをおすすめします。